気候変動探偵局~生き物大移住計画を調査せよ!~ 2024's Journal

Journal archives for August 2024

August 1, 2024

8月到来!!

8月がやってまいりました!
日傘を活かしつつ、生き物調査エンジョイしてください!!

さて、気候変動探偵局で特に注目しているのが、セミの情報!
気候変動でセミの分布がどうなるのかを、調査しています。

セミと気候変動の調査は、
長野県環境保全研究所が2017年に、「長野県における 5年間のセミの抜け殻調査
一気候変動が身近な生き物に及ぼす影響を評価する試みとして一」という論文を発表しています。

論文では、
2012~2016年の5年間のデータから、セミの分布状況や年次変化を示し、各種セミの抜け殻数と気候条件の相関関係を基に年次変化の要因を考察しています。
この結果、エゾゼミは標高 700m以上の涼しい調査地点で確認され、ニイニイゼミは標高700m未満の暖かい調査地点で確認されています。
生息分布だけではなく、標高によっても分布が変わってくるようです。

また、同じ観測地点でも、
松本会場ではエゾゼミが、長野会場ではニイニイゼミが、それぞれ減少傾向にあるが、長野・上田・松本の3会場ではミンミンゼミが増加傾向にあったという結果も出ています。
長野・上田・松本の3会場では、ミンミンゼミの抜け殻数と5月の月平均気温に有意な相関があったそうです。
つまり、5月の平均気温が高かったために、ミンミンゼミが多かったという結果になりました。

調査の時期によって、発見される抜け殻の種類も変わってくるそうで、これまでにセミの調査してくださった方も、同じ場所で同じ木にいるセミをもう一度調査してみてください!!

Posted on August 1, 2024 08:05 AM by regional_environmental_office_chubu regional_environmental_office_chubu | 0 comments | Leave a comment

August 16, 2024

8月も折り返し~山の日にちなんで~

連日厳しい暑さが続いておりますが、探偵のみなさんいかがお過ごしでしょうか。
「気候変動探偵局~生き物大移住計画を調査せよ!~2024」に生き物の情報を投稿くださり、ありがとうございます。

先日8月11日は、山に親しみを持ってもらう「山の日」ということで、標高の高い山地に生息するセミについてご紹介したいと思います。

<標高の高い場所に生息するセミ>
●エゾゼミ
 生息場所:標高500~1,000mの山地
 鳴 き 声:「ギーーー」
 時  期:7月中旬~9月上旬 午前中

●コエゾゼミ
 生息場所:標高900~1,500mの山地
 鳴 き 声:「ジーーー」
 時  期:7月上旬~8月 午前中

●アカエゾゼミ
 生息場所:標高1,000m前後に生息
 鳴 き 声:「ビーーン」
 時  期:7月中旬~9月中旬 午前中

調査場所によって観察できるセミの種類も機会も変わってきますので、キャンプやハイキングで山に行かれた際には観察してみてはいかがでしょうか。
まだまだ暑い日が続きますので、体調にはお気をつけください。また、調査の際には熱中症対策はお忘れないように!
生き物(特にセミ)の写真や鳴き声の情報を引き続き大募集しています。
探偵のみなさんからのたくさんの投稿をよろしくお願いします!

Posted on August 16, 2024 01:11 AM by regional_environmental_office_chubu regional_environmental_office_chubu | 0 comments | Leave a comment